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2010年9月 3日 (金)

・伝統的図柄を内側から描いているかぎタバコ入れ

かぎタバコ入れ中国伝統工芸品の一つで、その描かれた図柄もさることながら、上の狭い小さな穴から筆を入れて内側から描いたであろう、その技術に驚く。ここには、北京の王府井(ワンフーチン)あるいは天津(テンチン)で買った、幾つかのかぎタバコ入れを紹介する。

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かぎタバコ入れ

中国の北京には有名な美術工芸街の王府井があるが、同じく古い街であった天津にも伝統工芸街があり、何度も訪れ、切絵堆朱印鑑嗅ぎ煙草入れなどを見て歩いた。外国人と見ると吹っかけてくるが、たいていは同行してくれている留学生郭 富常君に安く値切ってもらう。いっぺんに半額以下に下がるから驚きである。ただ、郭君に任せるとパンダ模様ばっかり買ってくれるので、自分でデザインを選ぶ必要がある。

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かぎタバコ入れは中国の伝統工芸品の一つであり、玉石水晶メノウ、ガラス陶磁品などを材料とし、内側に種々の絵を描いたものである。それは上流階級の人たちに貴重な愛玩物とされていたらしい。

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かぎタバコ入れ

かぎタバコ入れは清の康煕帝の頃(16621723)から作られたらしい。清の雍正帝17231736)・乾隆帝の頃がそのピーク期で、かぎタバコをかぎ、高級品のかぎタバコ入れを持っているということはステイタスであり、富を象徴するものであった。

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     かぎタバコ入れ

清代の末期には、更に内側に絵が描かれた精緻な嗅ぎタバコ入れが作られ、製作工程・技法が進み、優れた作品が現われた。その後、かぎタバコ入れはタバコが他の水タバコ、巻きタバコ、パイプなどに取って代わられて実用品から姿を消し、現在では工芸品として愛好され、研究され、収蔵されてきた。よく見かける安いのはガラス製で、少し高いが水晶のほうが図柄もきれいで良い。

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     かぎタバコ入れ

かぎタバコ入れの上の穴は78mmくらいしかない。この穴から小さな筆を入れて、あの精緻な絵を描くのは相当熟練を要するものだろう。その技術はもう絶えてしまったのではないかと思っていたが、天津伝統工芸街で路上に店を広げてガラスの小物を売っているおじさんが、そのかぎタバコ入れに絵を描いていた。何でもすぐ書いてくれるという。そこで、小さな丸型の容器にニワトリの絵を描いたのを選び、その中に私の名前・藤目幸擴を書いてもらったが、すらすらと書かれたのには驚いた。広い中国にはいろんな才能を持った人がまだまだたくさんいることだろう。

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     かぎタバコ入れ

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