・今年の夏はアサガオの花つきが悪いのでは?
例年、ベランダで採種したアサガオのタネを播いているが、いつも播き時が遅れてしまう。播き時が遅れると、開花も遅れ、採種する頃には寒くなって十分タネが取れないことが多かった。
赤色のアサガオ
今年は6月7日にツタンカーメンのエンドウを収穫し、今年こそはと例年より早い6月19日に播種した。1週間から10日程度で発芽もそろい、順調に生育してきた。比較のために園芸店で買ってきた赤、白、紫色の苗も植えてみた。今年は早く大きな花を咲かせようと、せっせと液肥もやり管理してきた。
赤紫色のアサガオ
しかし今年はご承知のように例年にない猛暑で、うだるような暑さで、昼頃からエアコンを使うことも多かった。7月、8月とツルはよく伸び、葉も茂ってきたが、花が咲くような気配はない。これはおかしいとツルを見てみると、つぼみのできる位置につぼみが発達しないまま枯れているのやら、ツルの先端が枯れているのが多く見られた。葉もよく見ると、黄色くなり枯れかけていのがあちこち見られた。こんな症状は今まで見たことが無かったので、何人かの人に聞いてみると、今年はアサガオの花つきが悪いと、言う人が多かった。
購入した株は既につぼみがあったが、ツルが伸びないうちに開花してしまうので、初めにつぼみを取ってやり、つるを伸ばさせていた。そのうち2株はつるだけが伸びてきたが、つぼみがつかなくなった。残りの1株はつるもほとんど伸びていないで、つぼみも小さかった。そこで、大きなつぼみだけを取っておいたところ、その後たくさんつぼみをつけたが、つるがあまり伸びずなかなか開花に至らず落花が多かった。やっと最近になって開花するようになってきた。
今年は雨が降らず猛暑であった。潅水は遅れることがあるものの、十分に水はやってきた。考えられる原因は気温が高かったこと、特に夜温が高かったせいではないかと思った。悪いことにベランダにエアコンの室外機があり、そこから熱風が吹き出していた。最初はそれが直接アサガオに届いていることは無かったので、その影響はないと思っていた。しかし夜温が高いうえに、それが更にベランダ周辺の温度を高めていたのには間違いが無かった。
夜温が高いと呼吸が盛んになるため、貯蔵養分を浪費するため、生長もその影響を受けて抑えられる。そのためつぼみやツルの生長が止まり、葉も黄化して、落葉しかけてきたものと思われる。
つぼみができていた購入苗からつぼみをとり続けると、花芽をつけようとする生殖生長が抑えられ、栄養生長が強くなりつるが伸びだします。あまりつぼみを取らなかった1株では、つぼみをつけようとする生殖生長はそのまま残っていたが、高夜温で生長そのものが押さえられたものと思われた。いずれにしろ9月半ばになり、気温も夜温も下がってきたので、再びつぼみが見え出してきた。今はこのつぼみが早く生長して開花し、寒さが来るまでに種子が収穫できることを期待している。アサガオと同じようにつぼみのつきの悪かった、フウセンカズラやチロリアンランプのつぼみもやっと大きくなってきた。
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