・真夏にたくさんの黄白色の花をつけるエンジュ
古くから日本に渡来して、街路樹、公園樹として利用され、耐寒性もある。葉は奇数羽状複葉で互生し、小葉は7~13個あり、長さ3~5センチの卵形で、先端はとがっている(図4)。よく似た木にニセアカシアがあるが、その小葉の先端はわずかにくぼんでいる。エンジュの開花期は7~8月なのに対して、ニセアカシアの開花期は5~6月。今年は暑いので、9月いっぱいは咲きそうである。エンジュの葉が深緑色なのに対し、枝先に着く花序は黄白色なので(図5)、その対比が鮮やかで目立つ。
エンジュの花は長さ30cmくらいで円錐花序となり、おしべは10本あり、離生する。花序にはたくさんの花があり、蜂などの重要な蜜源植物となっている。
果実は熟すると数珠状になり、長さは3~7cmくらいになる。種実と花らいは薬用になり、乾燥させたものには止血作用があるという。つぼみを黄色、樹皮や果皮を栗色の染料とし、幹は家具や彫刻材になる。
図1 花序
図4 葉
図3 樹皮
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