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2010年8月28日 (土)

・京野菜の成立と技術的発展(その4)

これは20068月に農業生産技術管理学会シンポジウムで発表したもので、多少内容を変えて6回に分けて紹介します。京野菜の写真は別に載せる予定でいます。

   

○京野菜の成立 

京野菜の特性と歴史

京野菜は研究室の初代教授の高嶋博士がその意義と保存の重要性を提唱され、重要性が広く理解されるに至った。栽培地は種々の理由で移動してきている(1)。その多くは同じ畑で長年作られたため、だんだん生産が減少してきたり(図2)、その系統選抜採種の困難性もあり(図3)、栽培地が移動すると共に、生産は減少傾向にあった。

また、最近では生産性の効率化と輸送手段の発達により、大量生産に向いた品種の割合が急増してきており、逆に京野菜の多くの品種は消滅しかけている。時代に合わないものは消滅もやむを得ないが、消滅した遺伝資源は二度と復活することは出来ない。

      しかし、近年のグルメ志向、エスニック料理の増加などから、京野菜が本来の持つ味、利用特性、栄養価、機能性などがスローフードとして再認識され(図4)、今日の京野菜に対する需要が高まってきたと考えられる。 

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                            図1 京野菜の栽培地移動

  

2jpg

                           図2 京野菜の栽培地移動はなぜ

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                            図3 自家採種の問題点

 

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                             図4 京野菜のブランド化 

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