2023年3月22日 (水)

・北野天満宮では3月になると、今年も菅原道真公ゆかりの紅梅と白梅が見事に咲いていました

 

弥生の花咲く時候となり、北野天満宮の梅花祭はもう過ぎましたが、散歩がてら菅原道真公ゆかりの紅梅と

白梅を見に行きました。いつものコースで北門から入りましたが、文子(あやこ)天満宮の紅梅も見事に咲

いていました。南側の大鳥居をくぐってすぐの梅園ではちょうど咲き頃の梅園が公開されていて、抹茶のサービスもされています。境内には1500本の梅の木が植えられています。本殿周辺での梅の木の周りには多

くの参拝客と、梅の花を撮りに来たカメラ愛好家でいっぱいでした。何度も北野天満宮の紅白梅は紹介し

ていますが、特に2022年4月には、紅梅・白梅以外に緑色の梅もある事を紹介しています。今回は主に紅

梅と白梅ですが、今年も綺麗に咲いていましたので紹介します。

 

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北野天満宮の楼門

楼門の上部に掛けられた額には、「文道大祖 風月本主」の文言が刻まれています。平安時代中期の学者

・慶滋保胤(よししげのやすたに)、大江匡衡(おおえのまさひら)が菅公を讃えた言葉です。今日も多

くの人がお参りに来ていました。

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2023年3月 9日 (木)

・今年の干支のウサギが沢山飾られている岡崎神社へお参りしてきました

 

岡崎神社の由来は、ホームページによれば次のようにあります。桓武天皇の延暦13年(794)長岡京より

の平安京遷都に際し、王城鎮護のため平安京の四方に建立された社の一つで、陽のいずる都の東に鎮座

る事から東天王と称されています。ご祭神は天照大御神の弟神・速素盞嗚尊(すさのをのみこと)と八

大蛇から救った奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、ご祭神二柱がもうけられた三女五男八柱神

です。

そこで、子授け・安産、縁結び、厄除けの神として厚い信仰があります。

また、往時境内を始め地域一帯が野ウサギの生息地であり、多産なウサギは古くから氏神様の神使いと伝

えられています。そこで境内には狛犬ならぬ狛ウサギ、招きウサギ、子授けウサギなどの可愛いウサギが、

あちこちに見られます。

先日、京大病院医へ検診に寄った後足を伸ばして、お参りに行きました。今年の干支は卯という事もあり、

たくさんの人がこの3月でもお参りに訪れていました。本当にたくさんの可愛いウサギさんたちに迎えら

れ、心和んだひと時を過ごせました。

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岡崎神社本殿

今はマンションなどに挟まれていますが、元来は広い境内を持って居たのだろうなあと思わせる、木々に

囲まれた本殿です。狛犬もいますが、その手前に狛犬ならぬ狛ウサギも見えます。

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2023年2月27日 (月)

・ヒマラヤスギの松ぽっくりが落花してできた、「シダーローズは天からの贈り物」

 

ヒマラヤスギはマツ科ヒマラヤスギ属の常緑針葉樹です。原産地はインドのヒマラヤ地方・アフガニスタ

です。庭木あるいは公園・街路樹としてよく植えられている、円錐形に形の整ったお馴染みの木です。

ヒマラヤスギは雌雄同株で、秋になると雄花(正確には雄花序)と雌花(正確には雌花序)を咲かせ、そ

の後球果(きゅうか、松ぽっくり)を、枝の上に直立してつけます。ヒマラヤスギの開花期は10~11月

で、受粉して球果が完成するのは翌年の10~11月で、成熟するのに一年かかります。

ヒマラヤスギとは言いますが、スギよりはマツに近い仲間です。従って松ボックリをつけます。6月初め

府立植物園のヒマラヤスギに、可愛い松ぽっくりが着いているのを先に紹介しました。雌花は小さくて

開花期でも約5㎜しかなく、その上高いところに上向きにつくので、観察は困難です。しかも、樹齢30年

を超えないと雌花を着けず、その数も雄花に比べずっと少ないようです。開花期に雄花は、花粉症の原因

となる真黄色の花粉をまき散らした後は、株元に落ちてきます。ヒマラヤスギの松ぽっくりは、成熟する

と種子の入った種子鱗片(しゅしりんぺん)が松ぽっくりの軸から離れ落ちて、離散します。鱗片の内側基

部にあるタネは風に飛ばされ、鱗片は重いのでパラパラとヒマラヤスギの根元に落ちてきます。松ぽっく

りの先端は、バラバラにならずそのまま落ちてきます。先端部はバラの花のような形をしているので「シ

ダーローズ」と呼ばれています。採集した直後にはまだ鱗片は開いていませんが、時間がたつにつれゆっ

くりと外側から開いてきて、まさにバラの花状になってきます。集めたシダーローズについても、先に紹

しています。雪の結晶を調べていて、世界で初めて人工雪を作った物理学者の中谷宇吉郎博士は、「雪

は天からの手紙である」の名言を残しています。中谷宇吉郎博士の言葉に倣えば、私は「シダーローズは

天からの贈り物」と思っています。

 

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松ぽっくりとシダーローズ

上段は6月初めに見た松ぽっくりで、下段は成熟して冬に落花してきたシダーローズです。

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2023年2月20日 (月)

・プリムラ・ジュリアンのバラ咲きタイプ品種のみやびはまさにバラの花にそっくりです

 

プリムラには大きく分けてプリムラ・ポリアンサ、プリムラ・オブコニカとプリムラ・マラコイデスがあ

り、更に最近ではプリムラ・ジュリアンが加わっています。プリムラ・ジュリアンの品種は多数育成され

てきて、ガーデンショップではプリムラと言えばジュリアンを指すかのようです。

今ではガーデンセンターでもほとんど見かけなくなったプリムラ・ポリアンサ(Primula  polyantha)は

以前では花形でした。ヨーロッパ原産でクリンザクラとも言います。イギリス産の野生種から園芸化され、

20世紀になってアメリカで巨大輪のパシフィック系が育成され、鉢植え、花壇用として広く流通していま

した。以前の品種は花茎が高く伸びる傾向がありましたが、近年の品種では花茎が殆ど伸びないで、次の

ジュリアンとの区別がつきにくくなっています。大きな違いはポリアンサの花がジュリアンより大きい事

です。

プリムラ・ジュリアン(P. x juliana) はプリムラ・ポリアンサとプリムラ・ジュィエ(P. juriae)との交雑

種で、1972年に日本で育成されました。ガーデンセンターなどでは、ポリアンサとジュリアンを併せてポ

リアン・ジュリアンなどとも呼んでいるようです。

プリムラ・ジュリアンについては2015年に翌年も咲かせる工夫2017年には長期間咲き続けることと花

弁の形態について、2020年にも1年以上にわたり咲き続けることを紹介しています。

ここには最近ガーデンショップでバラ咲きタイプのプリムラ・ジュリアンを見かけて買った花が、まさに

バラの花のようでしたので紹介します。

 

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プリムラ・ジュリアン

バラ咲きタイプの品種みやびの花は、つぼみがあまり開くことなく、まさにバラのつぼみのようでした。

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2023年2月13日 (月)

・今年の晩秋は暖かくて雨も少なかったためか、12月中旬でも大徳寺塔頭での紅葉は素敵でした

 

温帯地域に生えている落葉樹では、秋には紅葉が見られます。海外でも何度か紅葉を見ましたが、日本ほ

色鮮やかな紅葉はお目にかかった事はありません。ヨーロッパなどでの秋の紅葉を思い出してみると、紅

ではなく黄葉が殆どなのです。一方日本では黄葉から紅葉へと進み、段々と紅葉の割合が増してきてい

うです。

日本では紅葉の彩も豊富で、真紅から赤、橙、黄色と彩の変化にも微妙な差が見られます。これは日本の

形が複雑で、落葉広葉樹の生息地に高低差も乾燥・湿潤の差もあり、広葉樹の種類も豊富なためだろう

われます。ヨーロッパの秋・冬の気候は日本と比べるとかなり寒く、寒さに弱い落葉広葉樹はあまり育

かったものと思われます。東アジアの中でも日本は黒潮の暖流に囲まれているため、東アジアの他の

なり、常に緑の植物が育つ恵まれた環境にあります。

落葉広葉樹は元々、寒さに弱い種類の木で、そのため氷河期には北米とヨーロッパではほぼ死滅してしま

ました。日本に生えている落葉広葉樹の種類は世界でも最も多く、その種類は欧米のほぼ倍以上あるよ

で、私たちは世界でもまれな鮮やかな紅葉・黄葉を鑑賞できているのです。

今年は比較的に昼間が暖かくて昼夜の温度差が大きく、また雨も少なく空気が乾燥していたためか、例年

無く紅葉が色鮮やかでした。先に、12月初めの京都府立植物園での紅葉を紹介しました。今回は12月中

大徳寺の塔頭で見た、見事な紅葉を紹介します。

先に紹介しましたように、落葉樹では気温の低下に伴い光合成の効率が低下してくるため、葉に含まれる

ロロフィルや黄色色素のカロテノイドを分解しながら、少しでもその養分を幹に回収しようとしていま

す。同時に赤色色素のアントシアニンが作られて紅葉しながらクロロフィルの回収を助け、やがて養分の回

収が終わると落葉していき、冬の寒さに備えていきます。

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大徳寺紅葉

大徳寺塔頭の大慈院、正受院、龍光院などで見た、見事な紅葉です。

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2023年2月 3日 (金)

・ベランダでの家庭菜園で、厳寒期でもネギ類とハーブ類11種を栽培しています

 

先にマンションの狭いベランダにポットやプランターを並べて、厳寒期でも野菜9種を栽培していることを

紹介しました。3年前からコロナの蔓延が拡大化してきて、自衛のために自宅にこもって野菜や草花を栽培

されている人も多いと思います。家庭で毎日必要な野菜やハーブが、しかも無農薬で安心して食べられるも

のがあればとても便利です。先に紹介しました野菜9種に加え、それ以外にネギ類3種とハーブ類8種も栽培

しています。料理に使うメインでなくても、ハーブ類は香りも良くて料理に添えられたり、ティーに使われ

たり、ケーキ類のトッピングなどにも利用できます。

今回紹介するチャイブやアサツキは1株あれば、細ネギの代わりに用いられ重宝します。

エシャロットはまだなじみがあまりありませんが、フランス料理などにはよく用いられる野菜です。ただ日

本では軟白したラッキョウをエシャレットとして流通していますので、注意が必要です。ミントやタイム、

オレガノ、レモンバームなどのハーブ類は丈夫で育てやすく、どれも料理の香りづけに用いられたり、ハー

ブティーなどにも利用できます。

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2023年1月23日 (月)

・ベランダでの家庭菜園で、厳寒期でも野菜9種を栽培しています

 

マンションの狭いベランダにポットやプランターを並べて、ミニバラ、ナデシコ、パンジー、クンシランな

どを栽培しています。最近は家人のブ-ケづくりに合うように、ローズマリーやイングリッシュラベンダー

なども増えてきています。またそれ以外にパセリがあればねーとか、ネギがあれば便利よねーということ

で、簡単に栽培できる軟弱野菜なども少しずつ増えてきました。

そこで今回は今この厳寒期にベランダで栽培している野菜にどんなものがあるのか、紹介しようと思いま

す。3年前からコロナの蔓延が拡大化してきて、自衛のために自宅にこもって野菜や草花を栽培されている

人も多いと思います。家庭で毎日必要な野菜が、しかも無農薬で安心して食べられるものがあればとても便

利です。タネまきから野菜を栽培するのは結構面倒ですが、最近ではガーデンセンターで各種野菜の苗が

軽に入手できます。またネギなどは根付きで買ってきて、緑の部分を使った後、残った根を植えておけば

単にポットで栽培できます。またツルナなどはタネが簡単にできますので、ベランダで放任していても、

ネは自給できます。

それでは、我が家のベランダや居間の窓際に置いてあるバジルなど、ほぼ毎日利用している9種類の野菜

紹介します。

 

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太ネギ11/25

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2023年1月14日 (土)

・今年の晩秋は暖かかったためか、京都府立植物園ではフウとイロハモミジの紅葉が鮮やかでした

 

今年の晩秋は比較的に暖かくて、葉緑素のクロロフィルが徐々に分解してきたためか、秋の紅葉・黄葉が色

鮮やかなようです。府立植物園にはフウの木があり、毎年その紅葉を見に行っています。

葉が紅葉・黄葉して落葉するのは落葉樹ですが、常緑樹では落葉しません。なぜでしょうか?冬に寒さが増

す地方に生えていた常緑樹では、葉を作り維持するエネルギーより、葉緑素を使って作る栄養分の方が下

ってくることになります。そこで、冬季には落葉して暖かい期間にだけ葉をつけて光合成をした方が、効

が良い事になります。そのため長い進化の過程で、落葉樹ができてきたのでしょう。

落葉樹では秋の気温低下に伴い、葉を落葉させる準備を始めます。葉に含まれるクロロフィルや黄色色素

カロテノイドを分解して、少しでも養分を回収して幹に運ぼうとします。普段でも葉にはカロテンが含ま

ていますがクロロフィルの方が多いため、緑色に見えています。まず多量に含まれているクロロフィルが

解されるため、残されたカロテノイドの黄色が目だってきて黄葉が起こります。紅葉するタイプの種類で

クロロフィルが分解されると同時に、赤色色素のアントシアニンが作られてきます。クロロフィルが分解

れるに伴い、アントシアニンが増加してくるため紅葉が起こります。

今回は府立植物園で見た、フウとモミジの鮮やかな紅葉を紹介します。

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フウ

フウはフウ科フウ属の落葉高木です。原産地は台湾、中国南部で、日本には江戸時代中期に入ってきまし

た。高さ20mほどで、葉は3裂して周辺にギザギザの鋸歯があり、秋に紅葉します。写真では、特に先端部

と周縁部が紅葉してきています。

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2023年1月 9日 (月)

・昨年5月に貰ったカーネーションが、まだ元気にたくさんの花を咲かせています

 

毎年母の日には、子供達から家人にカーネーションの花が贈られてきます。母の日にカーネーションを贈る

習慣はいつごろ始まったのでしょう。ネットの「郵便局のネットショップ」で調べてみるとその起源はアメ

リカで、戦場の傷痍兵の衛生改善活動を行ったアン・ジャービスの娘、アンナ・ジャービスが、1907年(明

40年)5月12日に亡き母を偲んで母が教師をしていた教会に、母が好きだった白いカーネーションを祭壇に

飾りました。これに感動した人々が、その翌年1908年5月10日同教会の生徒と母親たちが「母の日」として

祝いました。アンナはこの時に、参加者全員に白いカーネーションを手渡しました。

このことにより白いカーネーションが母の日のシンボルとなり、1914年にアメリカで5月の第2日曜日が

「母の日」の記念日として制定されました。

 「母の日」が日本に広がるようになったのは、明治末期から大正期にかけて、青山学院のアレクサンダー

女史がキリスト教関係者に紹介し、広がりました。その後日本でも1949年(昭和24年)頃から、5月の第

2日曜日が母の日として定着してきました。その後カ-ネーションの色が白から赤に変わったのには訳があ

ります。クリクチャンの間では白いカーネーションは、十字架にかけられる前のキリストを表し、赤いカー

ネーションは十字架にかけられた後のキリストの赤い血を著わしているとされます。そこで今では、母が健

在の人は赤いカーネーションを贈り、母を亡くした人は白いカーネーションを贈ればと提案もされました。

しかし、今ではこのことにはこだわらず、赤いカーネーションに定借してきているようです。

毎年頂くカーネーションですが、開花が終わる頃になると元気がなくなり、蕾もかすかすの小さい蕾しか出

来なくなってきます。2019年にカーネーションは高温多湿には弱いので、水やりを控え開花後には細い茎や

わき芽は取り除き、風通しを良くしてやれば生育が回復することを書きました。昨年は、開花が一段落した

ころ、ポットら株を抜いてみました。黒っぽい灰のような土で植えられていて、白い根は殆ど無く弱った根

ばかりでした。そこで、周辺の土を落とし新しい土を足して植え替えてやりました。すると元気を取り戻

し、しっかりとした蕾も付いて開花を始め、年末までに何度も開花しています。

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母の日のプレゼント

5月8日に頂いたカーネーションには沢山も花が着いていましたが、6月10日には花数も少なくなってきまし

た。そこで、古い土を除き、新しい土を足して植え替えしてやると元気を取り戻して、12月の年末までに10

数回元気に咲いています。

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2022年12月29日 (木)

・11月中旬の京都府立植物園では、ツバキのような絞りの入った素敵なバラ・エドガードガが咲いていました

 

今年はいつまでも暖かいので、11月に入ってもたくさんのバラの花が、京都府立植物園で咲いています。バ

ラの花については今迄にグループ別に、府立植物園のバラで紹介しています。バラにはツルバラハイブリ

ッドティーフロリバンダポール仕立てなどのグループがありますので、それぞれの下線部をクリックし

てご覧ください。 

またその後も府立植物園その他のバラを紹介していますが、今年もアンネのバラ他を紹介しています。 

またバラではありませんが、バラの花のように見える華麗な赤チコリのカステルフランコとパラロッサも紹

介しています。

 今回は11月に見かけた、ツバキの花のように絞りの入ったバラのエドガードガを紹介します。今まで何度も物園のバラを見ていましたが、今迄でこのバラの花には気がつきませんでしたが、とても綺麗な花です。

 

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1エドガードガ

エドガ-ドガにはたくさんの花が咲いていましたが、朱色系の花と赤色系の花が見られ、

どちらの色の花にも縦の絞り模様がみられました。中心部は黄色味を帯び、赤からピンクの絞り模様には斑

点状の小絞りと縦筋状の縦絞りや、まれには白く抜ける星斑などが見られました。

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2022年12月26日 (月)

・京椿の銘椿を一堂に展示した第61回つばき展が府立植物園で開催されました

 

京椿のつばき展

京都園芸倶楽部は大正12年(1923年)に堂上華族の勧修寺経雄伯爵を代表として設立され、来年には百周

年を迎えます。この間、園芸文化の普及に努めると共に、由緒ある銘木の保存育成に力を注いできました。

当倶楽部では毎年3月にこれらの銘木の切り枝を一堂に集め、京都府立植物園との共催でつばき展として公

開展示しています。京の銘椿が一堂に会して見られるので内外のツバキファンを楽しませて、令和4年には

第61回を迎えています。例年3月末の3日間府立植物園で開催され、約3000名の人が参加しています。

京都では由緒ある京椿の銘木の原木が、巨樹として健在です。また京椿の大きな特徴は、洗練された優品が

格段に多い点です。更に鑑識眼のある人により淘汰されて残った銘椿が、今に揃っています。同じ名前で呼

ばれても、氏素性の正しい名花中の名花が残っている訳で、いわば本真物の花が残っています。

 

4年前の第58回のつばき展に花寄せと展示風景を、第1部第2部(展示)と第3部(奥村邸の花寄せ)の3回

に分けて紹介しています。法然院の花寄せについては、2020年に紹介しています。下線部をクリックしてご

覧ください。

 

ここには今年の3月に京都府立植物園で開催された、第61回つばき展について紹介します。

 

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つばき展風景

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2022年12月20日 (火)

・今年も11月下旬頃からベランダではクリスマスカクタスが咲き出し、一部は居間に入れて満開になっています

 

我が家のクリスマスカクタスは、8年前に買ったのか貰ったのか忘れましたが、その頃から栽培していま

す。クリスマスカクタスは別名シャコバサボテン、デンマークカクタスとも呼ばれますが、サボテン科のブ

ラジル原産の植物で、主に樹上や岩の上に根を張って生長しています。シャコバサボテンの名前は、シャコ

のように鋭い棘が茎節の縁にあるためそう呼ばれていて、よく似たカニバサボテンにはこのような鋭い棘は

無く、違いはすぐ分かります。

3年くらいたつと葉(正確には茎節)が沢山伸びだしてきましたので、伸びすぎたバランスの悪い箇所の茎

節をくるっと回すと簡単に取れ、それをバーミキュライトに挿しておくと簡単に発根して、株が増えてきま

した。毎年11月頃に咲いてくるようになりますが、それはキクなどと同じように、秋になり日が短くなると

花芽をつけるようになる短日植物だからです。また気温が20℃くらいに少し低温になってくることも、花芽

が出来るのに必要な条件です。

普通にベランダで栽培していれば問題なく、晩秋には花が咲いてきますが、街灯などで明るい所では開花は

遅れます。我が家では花芽が大きくなって開花しそうになると、室内に入れ日当たり良い所に置いて、早く

開花させて楽しんでいます。十分蕾が着いてから室内に移すと、照明があっても次々と咲いてくるので、開

花に問題はありません。

 

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クリスマスカクタス

上左は11月の開花状態で、上右は開花盛期を過ぎた12月12日の満開状態です。

下左右は12月初めに開花した花です。

 

クリスマスカクタスの栽培管理は特に注意することもなく、春~秋は屋外で育てますが、あまり直射日光に

は当てないように、明るい日陰で風通しの良い場所が適しています。寒さには弱いので、11月中旬頃には、

室内で日当たりの良い場所で育てます。肥料は生育期の5~7月に与えます。

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2022年12月 2日 (金)

・あなたは神社仏閣で最近見かける花手水を知っていますか。

 

最近北野天満宮に、孫の受験の合格祈願のお守りを頂きに行きました。楼門を入ったすぐの右に手水舎(ち

ょうずや)がありますので、いつものように手を清めに行きました。しかしたくさんの奇麗な色とりどりの

花が所狭しと、手水槽に浮かべられていました。「奇麗だね」と家人と話しながら参道を進みかけて、手水

舎に「北野の花手水」と書いてあったことを思い出し、ああそうかコロナの感染防止で手水の使用を控える

代わりに、お花を浮かべているのだと気がつきました。手水の際に柄杓を使えないけれど、この花手水を見

ることにより、心を穏やかに清めて参拝をする気持ちを新たにしてくれる心遣いに、爽やかな気分になりま

した。

家に帰ってからネットで調べてみると、京都の社寺でも手水を控える代わりに、少しでも和んでもらおうと

色々に花手水に工夫を凝らしているようでした。channel-rei.com さんの情報によれば、楊谷寺(ようこく

じ)、勝林寺、北野天満宮、上賀茂神社、黒谷金戒光明寺、二尊院、祇王寺などでも、花手水が置かれてい

るとのことでした。花手水の習慣は古来からあり、野外では水の代わりに花や草についた朝露で身体を清め

てから、境内に入りお参りする習慣があったようです。

毎年3月には京都園芸倶楽部では、府立植物園との共催で行われる「京の銘椿展示会」のために、京都市内

の社寺に椿の花を頂く「花寄せ」に行きます。担当している平岡八幡宮では宮司さんは毎年落花したツバキ

の花を器に入れて、参拝者に見て貰えるように置いています。また法然院では横置きした竹の花筒に、落ち

た椿の花を飾っていますが、藪椿の株元や石段の落花が見事です。城南宮では、小川のせせらぎに落下した

ツバキの花が残されていたり、落花したツバキの花をそのまま株元に置いていました。広く一般に私達に

は、落花した花を長く愛でる習慣があり、これが現在の花手水につながっているのかなと思ったりしまし

た。

 

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北野天満宮の手水舎

手水槽に柄杓は置いてなく、代わりに左右の水槽には色とりどりの奇麗な沢山の種類の花が、生けられてい

ました。この手水舎は梅香水というどっしりとした名前の水槽に、井戸から名水が供給されています。

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2022年11月19日 (土)

・友人からガリレオ温度計を貰いましたが、貴方はそれを知っていますか?

 

多分あの綺麗な水柱に入った、幾つかのカラフルな球体を見たことはあることでしょう。

それを単なる装飾品と見る人も多いのですが、実は温度計なのです。普通の温度計とは見た目が違います

が、装飾品でもありまた気温を測ることもできます。

その原理を究明したガリレオに因み、ガリレオ温度計と呼ばれていますが、実際にそれを完成させたのはガ

リレオの原理を使ってイタリアのアカデミア・デル・チメント会員達でした。

ガリレオは16世紀イタリア生まれで、近代科学の父と呼ばれる天才的な科学者です。地動説を唱えたためカ

トリック教会から有罪判決を受けましたが、「それでも地球は動いている」とつぶやいたということでよく

知られています。彼は天文学者でもありまた物理学の学者でもあり、比重という考えを明らかにしました。

水の比重は温度によって変わり、4℃で1.0g/㎤であり、水の中に1より比重の大きいものを入れると沈

み、逆に小さいものを入れると浮かびます。例を挙げると鉄の比重は7.21,御影石は2.66で水に沈み、コル

クは0.240,杉は0.433で浮きます。

ガリレオ温度計はこの仕組みを利用して、温度で比重の変わる液体の中に、カラフルな液体の入った重さの

異なる球体を幾つか浮かべています。それでは頂いた2本の実際のガリレオ温度計を紹介しましょう。

 

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大小のガリレオ温度計

左の大温度計では7個の球体が沈んでおり、上から28℃、26℃、24℃、22℃、20℃、18℃、16℃と書か

れており、右の小温度計では1個の球体が浮かんで4個の球体が沈んでおり、上から28℃、26℃、24℃、

22℃、20℃と書かれています。

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2022年8月16日 (火)

・久しぶりに南座で坂東玉三郎の特別講演を8月に見てきました

 

五代目 坂東玉三郎はウイキペディアによれば、日本の歌舞伎役者であり映画監督、演出家と多彩な活動をし

ておられます。歌舞伎名跡「坂東玉三郎」の当代で、屋号は大和屋、定紋は花勝見、替紋は熨斗菱で、重要

無形文化財保持者です。日本藝術院会員で、武蔵野音楽大学特別招聘教授でもあります。十四代目守田勘弥

の養子であり、本名は守田 伸一。通名は守田 親市、旧姓は楡原さんです。1950年4月のお生まれで、今年

72歳になります。

出し物は「東海道四谷怪談」と「元禄花見踊」でした。 あらすじは次の通りです。

塩冶家の浪人である民谷伊右衛門は、妻のお岩を連れ戻された恨みから舅の四谷左門を殺害します。ところ

が、それを隠し、左門の仇討ちの助太刀をすると言って、伊右衛門はお岩と復縁します。やがて、伊右衛門

との子を産んだお岩が産後の病に苦しんでいるところへ隣家の伊藤喜兵衛宅から薬が贈られます。感謝しな

がら薬を飲むも、実は薬は毒薬で、伊右衛門と孫娘のお梅を添わせるための企みだったのです。次第に面相

も崩れていくお岩は、伊右衛門への恨みを募らせながら遂に息も絶え…。「髪梳き」と呼ばれるお岩の悲哀

と執念の恐ろしさを視覚的・心理的に描く名場面や伊右衛門の色悪の魅力など、みどころにあふれた南北の

傑作です。

また「元禄花見踊」は元禄の世、桜が満開で賑う上野の山。ここへ派手やかに着飾った人々が花見に訪れ、

辺りは一層華やぎます。浮かれ気分で花見用に新調した華麗な着物を着て花見を楽しむ皆々は、酒を飲み交

わすうちに、ほろ酔い気分で踊り始めます。月明かりが桜を照らすなか、皆で花を愛でながら踊り、上野の

山はますます盛り上がっていくのでした。元禄期の花見の風情を描いた色彩豊かで絢爛な舞台でした。

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坂東玉三郎さん

写真は撮れませんので、南座で貰ったチラシと買ったクリアファイルから紹介します。これは今回のチラシ

ではありませんが、今年の11月3日の「坂東玉三郎-お話と素踊り」、フェニーチエ堺大ホールのチラシか

ら紹介します。

 

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2022年7月22日 (金)

・クルマ大好き人間の精緻で丹念に描かれた素晴らしい鉛筆画を紹介します

 

私達には高松に家族ぐるみでお付き合いして頂いている、Oさん一家があります。私達一家が高松に住んで

いた時近所にお住まいで、同じ年代の子供たちがいて、家人同士が幼稚園、小学校などの父兄会で仲良くな

り、また二人とも京都出身であり、一層親密になりました。私達が京都に戻っても、姉妹のようにお付き合

いを続けさせて頂いています。

ご主人のYさんは高松で一流銀行にお勤めでしたが、お車が好きで転職され、日産プリンス香川 の偉いさん

で勤務されていました。その頃私が通勤で使っていた車を乗り換えることになり、Yさんにスカイラインの

新古車を紹介して頂きました。私はイギリスに住んでいた時にも現地で、日産マーチに乗り南のイングラン

ドから、北のスコットランドまでドライブして、ネッシーを見に行ったりしていました。スカイラインはそ

んな私にぴったりのよく走る車で、それ以来スカイラインを何台も紹介して頂き乗り継いできました。印象

深いのは40歳になった時、国際交流機構(JICA)の専門家としてケニアの首都ナイロビ郊外に行き、日本政

府が作るジョモケニヤッタ農工大学での研究指導に派遣されたときでした。現地では車は手に入らないと言

う事で、愛車の薄紫色のスカイラインを船便でケニアに送り、現地で乗っていた事でした。ケニアでも快適

に乗り回し、毎年イースターで行われる首都ナイロビでのサファリラリーでも、愛車で追いかけて見たりし

ていました。その車も帰国時には、現地の観光会社の日本人社長さんからのご希望でお譲りしてきたため、

帰国に合わせまた次のスカイラインを紹介して頂き、現在に至っています。

 そんなYさんには鉛筆画を書かれるご趣味があり、時折素晴らしい作品を頂いておりました。そのまま家族

だけで拝見するのはもったいないので、今回はそれらの作品を紹介させて頂きます。

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1愛車と鉛筆画

左上は、ケニアまで船便送り現地で便利に運転していた愛車とケニアの大地。次いでYさん描く愛猫と愛

犬、それにロンドンのビクトリア駅です。

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2022年7月 7日 (木)

・今年も赤、白の胡蝶蘭と、赤、濃赤色のミニ胡蝶蘭が3月頃より咲き出し、4月にはほぼ先端の花まで咲き揃っていました

 

胡蝶蘭は殆ど贈答用で用いられ、あまり手間がかからないように根を水苔でしっかりと巻いてあります。そ

のため水やりをすることなく長期間咲き続けています。たいていの人は花が終わると、水やりをしなければ

と、普通の鉢物と同様に水やりを鉢にします。しかし根はしっかりと水苔で巻かれているため、水苔は水分

を吸って過湿になり、やがて根は殆ど枯れてしまいます。胡蝶蘭は着生ランで、樹木の枝などに根が張って

いて、空気中から水分を直接吸収して生育しています。そのため、土には植えないで水はけの良いヤシ殻チ

ップ、木片、礫、バーク、水苔などで植物を固定させるだけで、植えます。空気中に出た気根が水分を吸収

して、葉に蓄えているのです。葉と気根に時々水をスプレーするだけで、よく育ちます。水やりは春と秋は

たっぷりと与えますが、真夏と冬は乾かし気味に管理します。またジャングル内に育っているため、直射日

光を嫌うため日光にあてないで育て、特に真夏などは明るい日陰に置きます。

贈答用に頂いた胡蝶蘭が咲き終わると大抵枯らすからと、よく我が家に胡蝶蘭が回ってきます。そんな胡蝶

蘭を2014年頃からミニ胡蝶蘭は2012年頃から栽培して咲かせて紹介してきています。また胡蝶蘭の花は

華麗で複雑な形態をしているため、2018年にその花器を紹介しています。今回は今年咲いてきた胡蝶蘭を紹

介します。

 

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胡蝶蘭

今年の3月から4月にかけて咲いてきた胡蝶蘭です。

胡蝶蘭はラン科 コチョウラン属Phalaenopsis で、利用されているのは殆ど交配種です。原産地は東南アジアの熱帯地域に広がっています。

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2022年6月17日 (金)

・赤、白、ピンクのゼラニウムの花にはそれぞれ花弁と同じ色の雌しべがありました

 

ベランダでは毎年ゼラニウムが赤、白、ピンクの花を咲かせています。その花の様子を2019年に紹介しまし

。花の中心部にめしべがありその先端部の柱頭は、花弁と同じ白色をしていました。その周りにある雄し

べの葯はオレンジ色でした。このときは白色の花しか観察していませんでしたので、今回はそれ以外の赤花

とピンク色の花について観察しました。

ゼラニウムはフウロソウ科ペラルゴニウム属の多年草です。原産地は主に南アフリカで、学名は

Pelargonium x hortorum L.H.Baileyで、別名はテンジクアオイです。以前はゼラニウム属に分類されて

いましたが、その後この属はゼラニウム属とペラルゴニウム属に分離されています。しかし、園芸的にはペ

ラルゴニウム属に分離されましたが、このグループは古くから「ゼラニウム」と呼び慣れているため、ちょ

っと注意が必要です。

セラニウムは日本には江戸時代に入ってきた、お馴染みの花です。主な開花期は4月~11月で、長期間咲き

続けてくれます。ベランダでも赤色、ピンク色と白色の株を栽培していますが、あまり花をたくさんつけさ

せると株が弱ってしまうことがあります。ちょっと嫌な臭いがしますが、ヨーロッパのレストランの窓など

には、よく鉢植のこの花がたくさん並べて飾られているのを見かけます。

 

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ゼラニウム

白、ピンク、赤色のゼラニウムの花には、それぞれ同じ色のめしべがあります。

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2022年6月 9日 (木)

・5月半ばの京都府立植物園では、今年も多くのバラが綺麗に開花していました 

 

京都府立植物園では5月半ばになると比叡山を背景に、約300種で2000本のバラが見ごろを迎えます。いま

までにもそれらのバラを紹介してきました。

特に昨年は暮れまで暖かかったためか、いろんな品種の花が年末でもまだ綺麗に咲いていることを紹介しま

した。中でも「アンネのバラ」が綺麗に咲いていました。「アンネのバラ」は大好きなバラの花で、オラン

ダのアムステルダムではアンネの記念館にも行き、アンネの遺品などを見てきました。2018年は生誕90周

年でして写真を紹介しました。この「アンネのバラ」が普及するのには京都、更に関西の教会やバラ愛好家

が関係していたようです。そんな事も併せて紹介しています。

 

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京都府立植物園のバラ

バラ園の全景とバラの花です。左上は比叡山を背景にしたバラ園の全景、右上は

アンネのバラ、左下はブルー・バユーで、右下はツルアイスバーグです。

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2022年5月26日 (木)

・4月半ば過ぎの北野天満宮ではご神木の北野桜の花が白から桃色に変わってきています

 

北野天満宮の春の花というと梅の花が有名です。それは菅原道真公の大宰府への配流される折に自宅で詠ま

れた、「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」があるからです。しかし同時に道真

公は桜の花にも心を寄せられ、「楼花ぬしをわすれぬものならば 吹きこむ風にことづてはせよ」とも詠ま

れています。北野天満宮の現在の駐車場付近は、嵯峨天皇の御代に開かれた北野右近の馬場であり、乗馬を

好まれた道真公のお好きな場所でした。またこの辺り一帯は、桜狩が行われたほどの桜の名所でもありまし

た。

今も境内にはヤマザクラや枝垂れザクラが咲き、社務所前では樹齢130年のご神木の北野桜がその花弁の色

を白から桃色に変わってきます。この北野桜はヤマザクラよりも標高の高い山野に分布するカスミサクラ

で、サクラの野生種の一つです。開花は桜の中では遅めで、関西では4月中旬から下旬に見ごろになり、ヤ

マサクラよりも遅く咲くので見分けられます。この花は咲き始めには白色ですが、咲き進むにつれて桃色に

花弁色が変わることが100年以上前に偶然に発見され、珍しい桜として北野天満宮に奉納されたようです。

2016年に北野天満宮の依頼で住友林業が調査したところ、従来のカスミサクラとは異なる遺伝子を持つ新品

種であることが確認され、北野桜と命名されています。

実は北野桜に限らずどの桜でも、先に紹介した御衣黄や鬱金では例外ですが、たいていの品種では散りはじ

めには赤みが濃くなってきます。北野桜ではこの傾向が特に顕著であり、これほど桃色が濃くなる品種は珍

しいようです。

サクラの花が散り際になると、花の生殖器官としても役目は終わりとなり、老化の段階に入ります。老化現

象の一種としてアントシアニン合成が始まりますが、先にケヤキの紅葉の例について紹介しています。アン

トシアニンが合成されるに伴い、北野桜では花弁色は赤味を増してきて桃色に変わるのだと思われます。

 

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北野桜

北野桜の白い花も、咲き進むにつれて、このように桃色が濃くなってきます。

若い花は白っぽく、咲き進んだ花は桃色になっています。

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