2018年9月11日 (火)

・京都の平野神社、北野天満宮でも台風21号の強風により建物の一部と木々などが被害を受けました

94日台風21号が京都の西側を通過したため、とくに京都市内では強風が吹き荒れてあちこちで被害が発生しました。北区でも強風のため、平野神社の拝殿が壊れたうえに木々が倒れ、北野天満宮でも巨木が倒れたり太い枝が折れたりしました。拙宅では雨の被害はありませんでしたが、強風でベランダのグリーンカーテンがツルだけになり葉はほとんど吹き飛ばされました。アサガオ、沖縄雀ウリ、フウセンカズラとモッコウバラがありましたが、葉という葉はすべて強風で吹き飛ばされてまる裸になり、週間風速39mの威力は強烈です。それと午後2時半頃から5日朝の8時半ころまで停電になり、思いがけずローソクに頼ることになりました。低電になるとエレベーターは止まり、給水も止まってトイレも使用できなくなります。冷蔵庫、冷凍庫もいつ電気が復旧するか不安でした。テレビ・パソコンは使えず、ラジオだけが頼りでした。
 マンション横では交通信号も消え、交通課の数人のおまわりさんが手信号で交通を整理しておられました。夜中にはどうなるのだろうと心配していましたが、一晩中お巡りさんの声が聞こえ、夜通しで交通整理をしておられたようで
大感謝でした。一方、関電では復旧状況の説明の車も金閣寺周辺では見かけず、いつ復旧するのかと不信感が増していました。京都府立植物園でも多くの木々が倒れたり枝が折れたりして、9日(日)まで臨時休園に追い込まれ、現在では開園しましたが復旧作業を行っており、まだ十分ではなく、立入禁止エリアを設けられています。ここには95日に、平野神社と北野天満宮で見た被害状況の一部を紹介します。

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平野神社,北野天満宮

上左は倒壊した拝殿、右は枝の折れたサクラの保存木

下左は北野天満宮本殿屋根の檜皮葺の補修、右は根元近くで折れた巨木

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2018年9月 5日 (水)

・丹波篠山の玉水ユリ園で60品種・10万株のユリを鑑賞してきました(2:花弁の八重化)

先に丹波篠山で見た、玉水ユリ園で60品種・10万株のユリを紹介 しました。その際花弁数が増えて八重化する一方、雄しべの数が減少している品種がありました。詳しく見ると、6本あるおしべの数が減少しながら、その分花弁数が増加しているように思われましたので、その様子を紹介します。

八重咲きの花における内側の花弁は、雄しべや雌しべが花弁化して八重咲きになっています。花弁はもともと雄しべや雌しべを囲む葉に由来しており、雄しべや雌しべもやはり葉が起源なのです。いずれも葉に由来するものなので、それらがすべて花弁化す可能性はありますが、何故花弁化するのかは不明です。

実際に個々の八重咲きの花を見ると、様々な点で異なっているようです。普通の八重咲きは、雄しべや雌しべが花弁化したものなので、当然ながら雄しべや雌しべはないはずですが、実際には雌しべは正常に残っている場合もあります。また、がく片も花弁化する種類もありますが、がく片は普通の葉が花になりかけた最初の器官になりますので、やはり八重化するのでしょう。

雄しべ花弁化する例としたシャクヤクがあり、またガク片に相当する総苞が花弁化する八重ドクダミの例も 先に紹介していますので、併せてお示しします。

 

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八重のユリ、ドクダミとシャクヤク

 上段左は6本の雄しべが花弁化しており、その右は2本のしべが花弁化したユリの花です。下段左は花序の下にある総苞が花弁化した八重のドクダミ、その右は雄しべが花弁化した八重のシャクヤクです。

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2018年9月 2日 (日)

・丹波篠山の玉水ユリ園で60品種・10万株のユリを鑑賞してきました(1)

6月中旬に丹波篠山へ10万株のユリが咲いているとのことで、バスツアーに参加しました。実際にはその場所が丹波篠山で城山城跡が見たいのと、「佐藤錦」食べ放題のフルーツフラワー大感謝祭に魅かれたこともあります。

ユリ(百合)は、ユリ目ユリ科のうち主としてユリ属(学名:Lilium)の多年草で多くの種類があります。北半球のアジアを中心にヨーロッパ、北アメリカなどの亜熱帯から温帯、亜寒帯にかけて広く分布しています。日本には15種があり沖縄や九州の7種は日本特産種です。ユリについては先に、長崎のハウステンボスで見たユリのアーチホテル庭園を彩る各種の鉢植えユリ群を紹介 しています。

ユリの花は上に書いたように、日本特産の花です。東洋ではユリは食用や薬用として使用されてきており、わが国でもヤマユリ、コオニユリ、オニユリの3種がその鱗茎(ユリ根)を食用とするため栽培されています。苦みを除くためにあらかじめ軽く煮てから、雑煮、茶碗蒸しやガンモドキなどに用いられています。先に紹したシーボルトは日本原産のユリの球根をヨーロッパに持ち帰りました ヨーロッパでは純白のユリの花は古くから聖母マリアの象徴とされ、教会花として用いられており、バチカン市国の国花にもなっています。そんなヨーロッパに持ち帰られたテッポウユリ(琉球列島原産)はマドンナリリーとも近い種類であり、復活祭に用いられるイースターリリーとして大流行しました。明治時代には絹と共にユリの球根が日本の重要な輸出品として、外貨を稼いだようです。テッポウユリは日本の南にある琉球列島、そして沖縄、奄美、永良部の島々が原産地です。

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ユリ園

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2018年8月29日 (水)

・京都には都大路にふさわしく、サルスベリが街路樹として真夏にも咲いています

先に京都の街路樹としてクチナシが植えられていることを紹介しましたがサルスベリも良く植えられていますサルスベリはミソハギ科サルスベリ属で、アジア、オーストラリアに約30種分布する高木または低木です。5種類ありますが、そのうちサルスベリとして良く庭園に植栽されているのは中国原産です。学名はLagerstroemia indica L. で英名はcrape myrtle、中国名は紫薇あるいは百日紅です。

真夏の暑い時期に咲いてくれる花が美しく、耐病性もあり、必要以上に大きくならないため、しばしば好んで公園などに植えられます。サルスベリは、幹が肥大するにつれ古い樹皮が剥がれ落ち、ツルツルした幹になります。そこで、猿も滑るくらいすべりやすい幹だということでこの名前がついたようですが、実際には猿は滑ることなく簡単に登るようです。先日、蝉もサルスベリの幹で脱皮して、抜け殻が残っていたことを紹介しています。

丈夫で育てやすいが、寒地では冬季には防寒が必要になります。移植は春に行い、挿木で増殖できます。挿木は春に1年生の枝を20cmくらいに切って、苗床に挿します。新梢に花芽ができるため、整枝・剪定は冬季のいつでもできます。

 

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サルスベリ

今回はよく見かける白色や赤色ではなく、赤紫色のサルスベリを紹介します。見かけた場所は西大路通の3条と4条の間です。

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2018年8月27日 (月)

・6月下旬になると京都の街路樹にはクチナシの白い花が涼し気に咲いています

今年の夏は格別に暑く、40℃を超える日もたびたびありました。そんな日には街路樹の白いクチナシの花が咲くと、ホッと一息付けます。

クチナシ(梔子、巵子、支子)の学名Gardenia jasminoidesアカネ科クチナシ属常緑低木です。英名はcommon gardenia根本近くで枝分かれし樹高0.52mくらいになります。野生では森林の低木として自生していますが、園芸用として栽培されることが多いようです。西日本などの暖地では庭木、公園樹、生垣にされ、6-7月に真っ白で芳香ある花を咲かせます。非常に良い香りがして愛好され、種名のjasminoides はジャスミンのようなという意味です。

京都ではよくあちこちに、例えば北山通とか西大路通にはクチナシの花が咲き、街路樹として植えられていることを先に紹介 しています。乾燥果実は、生薬漢方薬の原料(山梔子・梔子)となることをはじめ、様々な利用があります。

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クチナシの花

上段は一重のクチナシ、下段は八重のクチナシです。

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2018年8月22日 (水)

・7月に京の街角でマツリカ(アラビアジャスミン)の紫色~白色に変化した花を見かけました

先にアラビアジャスミンと、更に同じジャスミンの仲間の ハゴロモジャスミンとタイでよく見かけるレクスのことを紹介しました。

アラビアジャスミン(マツリカ、茉莉花)は、モクセイ科ソケイ属(ジャスミン、素馨)の常緑半蔓性灌木で、学名はJasminum sambac です。インド、スリランカ、イラン、東南アジアなどで自生しており、英名はArabian jasmineです。日本でよく見かけるのは白花でつる性の、薄いピンク色で小さな花をたくさんつけるポリアンツムあるいはハゴロモジャスミン(J.polyanthum Franch)です。我が家のベランダでも、毎年可愛い花を咲かせてくれています。タイでよく見かけるジャスミンはタイ原産で、たくさんの花を重ねて糸を通して、仏前にお供えしている大型で純白のレクス(J. rex S.T. Dunn)です。

 

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アラビアジャスミン

アラビアジャスミンの木の全体と花の拡大写真です。

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2018年8月15日 (水)

・6月の下旬に建仁寺の塔頭である両足院では群生した半夏生が満開していました

建仁寺は臨済宗の開祖である栄西によって1202年に創建されています。栄西の入寂後、その墓所を栄西直系の弟子たちによって守塔された寺院を知足院と言います。これが、両足院の前身です。1358年に龍山徳見和尚が入滅した際、その墓所として改めて護国院(栄西の墓所)と区別して現在の寺域になりました。1536年に火災にあい、再建に伴い両足院と改称されました。両足院は「饅頭始祖の寺」としても有名で、龍山和尚の弟子である中国の僧林浄因が龍山和尚の帰国と共に来日し、「饅頭」の文化を日本に伝えたとされています。

毎年6月下旬から夏にかけては、書院前庭の池畔の半夏生が白く化粧を施し、美しい庭へと変化します。そこで、両足院は「半夏生の寺」と呼ばれています。半夏生は半化粧ともいわれます。開花の頃、周りの葉が緑色から白色に変化し、水芭蕉の花が咲いたようになります。開花が終わればまた緑色に戻ります。半夏生の特性を巧みに取り入れた書院前庭は、人の心の有様を観る禅の心を、如実に表現しています。

両足院は通常は非公開ですが、初夏と冬には期間を限定して特別拝観をしています。

 

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半夏生

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2018年8月 6日 (月)

・暑い夏にはアジアンタムの緑葉とゼンマイ状の可愛い新芽に癒されます

シダ類は熱帯から亜熱帯におよそ200種が分布し、日本には約8種が自生しています。 アジアンタムはワラビ(イノモトソウ)ホウライシダ(アジアンタム)属に属するシダ類です。 英名はmaidenhair fern で、学名はAdiantum spp.です。原産地は世界の熱帯・亜熱帯・温帯で、草丈は15cm1mになります。熱帯アメリカ原産のアジアンタム・ラディアヌム〔A. raddianum〕とその園芸品種が観葉植物として広く普及しており、単に「アジアンタム」と言うと本種を指します。シダ類は系統学的に、コケ類と種子植物との中間に位置する植物群であり、きわめて古い植物群です。葉の裏に着く胞子嚢(ほうしのう)に蓄えられた胞子で増えます。

ラディアヌムの葉(小羽片)はイチョウのような形をして、レース細工のように細かく切れ込み、やわらかで涼しげな雰囲気を持ち、とくに夏の暑さに涼しさを演出します。小羽片の葉脈は、一部で枝分かれを繰り返しています。葉の軸(葉柄)はワイヤーのように細くて固く、黒褐色で細かく枝分かれして緑色の葉との彩の違いが際立っています。葉裏のフチには胞子嚢(ほうしのう)の小班が並んでいます。鉢植えや吊り鉢にも仕立てられます。カラクサホウライシダ(唐草蓬莱羊歯)、コバホウライシダ(小葉蓬莱羊歯) などの和名があります。

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アジアンタムの小羽片、新芽と胞子嚢

今現在3鉢のアジアンタムがあり、何とか葉は枯れこむことなく順調に育っています。

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2018年7月31日 (火)

・バスツアー参加して京都御苑にある京都迎賓館を参観してきました(その2)

京都迎賓館は、日本の歴史、文化を象徴する都市・京都で、海外からの賓客を心をこめてお迎えし、日本への理解と友好を深めていただくこと目的に、平成17(2005)4月に開館した国の迎賓施設です。迎賓館は、日本建築の長い伝統の粋と美しさを現代の建築技術と融合させる「現代和風」の創造を目指して設計されました。

京都迎賓館の建設にあたっては、2種類の伝統技能の技を活用しています。例えば

大工(数寄屋〔すきや〕)、左官.建具(たてぐ)、表具(ひょうぐ)、畳、鍔金物(かざりかなもの)、漆(うるし)、截金(きりかね)、庭園、石造り工芸及び竹垣などです。

また、迎賓館内には、14種類の伝統技能を活用した多くの調度品を配置しています。

それらとして 漆、蒔絵(まきえ)、螺釦(らでん)、鍔金物、縫起(ついき)、鋳金(ちゅうきん)、竹工芸、京指物(きょうさしもの)、木象嵌(もくぞうがん)、西陣織、羅織物(らおりもの)、京繍(きょうぬい)、京組紐(きょうくみひも)、七宝(しっぽう)など、見事な工芸品が用いられています。

  前回に続き、藤の間(晩餐室)の続きから紹介します。

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迎賓館

 迎賓館の建物の全景です。

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2018年7月26日 (木)

・バスツアーに参加して京都御苑にある京都迎賓館を参観してきました(その1)

京都迎賓館は、日本の歴史、文化を象徴する都市・京都で、海外からの賓客を心をこめてお迎えし、日本への理解と友好を深めていただくこと目的に、平成17(2005)4月に開館した国の迎賓施設です。当館は、日本建築の長い伝統の粋と美しさを現代の建築技術と融合させる「現代和風」の創造を目指して設計されました。そのため京都や京都御苑内の歴史的景観や周辺の自黙環境との調和の為,建物は数寄屋大工・左官などが伝統的技能を活用した日本の伝統の入母屋屋根・数寄屋造りで,周囲には築地塀を巡らせています。建物内の調度品には西陣織・蒔絵(まきえ)・漆などの伝統的技能を活用した家具が使われています。なお京都迎賓館は敷地約2万㎡・延床面積16干㎡あります。東京にある迎賓館赤坂離宮とともに、国公賓などの賓客の接遇の場としての役割を果たしています。

 京都新聞に時折京都迎賓館の参観申し込みが出るのですが、12回申し込みましたが当たらないので、丁度天竜寺、建仁寺参拝と京都迎賓館参観を組み合わせたバスツアーがありましたので、それで参観に行きました。見るところが多いので、2回に分けて紹介します。

京都迎賓館を参観するには、(1)自由参観方式、(2)ガイドツアー方式の2つがあります。時期により参観方式が異なります。詳しくは宮内庁のホ-ムページにアクセス してください。

 

 

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京都迎賓館へのアクセス

京都御苑の中にある京都御所の東側で、仙洞御所の北側にあります。地下鉄の烏丸今出川駅から歩いてすぐ行けます。

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2018年7月21日 (土)

・イタリア野菜の赤チコリの仲間でバラの花のようなカステルフランコとパラロッサを見ました 

先にイタリア野菜の3冊目の本を紹介し、またチコリの仲間カステルフランコとトレビスなどを紹介しました。またその後youtubeでイタリアの伝統野菜を見ていると、野菜とは思えないくらい綺麗なカステルフランコとパラロッサがありましたので、それを紹介します。

  チコリは苦みがあるため軟白処理(暗黒で育てて苦みを減らす)をして、苦みをとらなければなりません。赤紫色のキャベツによく似たトレビスはチコリの仲間です。レストランなどで見かける真っ白なチコリは、日本でもよく見かけるようになりました。トレビスはフランス名で、イタリアでラディッキオとしてポピュラーな野菜です。赤紫色のキャベツは葉も軸も赤いのですが、トレビスは軸の部分は白色で、それ以外の葉身は赤紫色で、そのコントラストが綺麗です。チコリの仲間であるため、やや苦味がありますが、軟白処理の必要はそれほどありません。葉はレタスのように薄くて柔らかで、サラダに彩りを添えるため、産地も増えてきています。

 トレビスは赤チコリ(ラデイッキオ・ロッソ)の一つで丸型に結球していますが、他にやや細長型のヴェローナ、細長型のタルティーボとバラの花型のカステルフランコやパラロッソがあります。チコリの仲間ですが赤チコリは苦みが少なく、軟白しなくても利用できる種類もあり、また次に書くように機能性成分を含むため消費が伸びています。ミネラル(特にカリウム)とβ―カロテン、葉酸とビタミンCを含み、高血圧予防、動脈硬化予防効果などが期待されます。また赤色のアントシアニンを含み、眼精疲労の回復や抗酸化作用があります。

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カステルフランコとパラロッサ

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2018年7月15日 (日)

・中国北京の王府井で買った各種楽器を演奏する天女模様の切り絵を紹介します

暑い日が全国的に異常に続いています。昨日と今日の京都ではいまだかってなかった38度を超す気温となり、エアコンなしでは過ごせない日が続いています。こんな時には気分転換に綺麗な絵で見ようと、中国切り絵を引っ張り出してみました。   

 中国の切り絵(切り紙細工)には剪紙(せんし)刻紙があり、古くから玄関や窓などに飾られてきた民間伝統工芸です。2009年には世界無形文化遺産に登録されています。中国切り絵は紙をハサミや彫刻刀などを使って、繋げたまま模様を切って作る中国の民間工芸です。切り絵に描かれる題材には、干支・神獣・桃など多種多様なものがありますが、主に中国で縁起がいいとされている題材が選ばれます。日本や欧米にも「切り絵」はありますが、中国切り絵とそれらの「切り絵」との最大の違いは、図案の中に意味や願いが込められている点があるいはどうかにあります。一般に日本や欧米の切り絵では、美しさを追求するものがほとんどであるのに対して、中国切り絵は図案によって幸福や豊かさ、子孫繁栄などを願って作られています。

多くの切り絵は赤い紙によって作られており、これは中国では「赤」が最も縁起のいい色とされるため赤い紙が選ばれます。 2014年に中国北京の王府井で買った切り絵を数種類紹介していますが、その紙もすべて赤色でした。前回の切り絵は伝統的な飾りと衣装を着けた少女と、おめでたい喜の字を二つ重ねた双喜文字がおめでたい模様に組み合わされた切り絵でした。切り絵には2種類あり、はさみで切り出す剪紙とカッターナイフか小刀で切り出す刻紙があります。前回と今回紹介する切り絵はいずれも刻紙です。

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中国切り絵の天女

 艶やかな天女の顔だけを4枚だけ示しました。

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2018年7月14日 (土)

・西の京の林少山乾窓禅院でソシンロウバイとゼンテイカ(ニッコウキスゲ)とハナザクロを見かけました

西の京といっても上京区御前通で、京野菜を作っておられる方を訪問していて、何故この辺りが西の京なのかと不思議に思って尋ねました。すると驚いたことに、家の前の南北の御前通から向こうにかっての平安京の内裏があり、そこでこの通りから西が西の京なのですとの答えでした。東の京という言い方もあったが今では、その言い方は残っていないとのことでした。

 御前通と交差する仁和寺街道を西に進むと中国風の山門のある林少山乾窓禅院があり、つい庭園の植物に魅かれて中へ寄りました。この禅院は室町幕府を起こした足利尊氏が、戦勝祈願のため建立した法華堂がその始まりと云われる所です。綺麗に整備された庭園にはソシンロウバイが大きな実をつけ、ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)とハナザクロがいずれも綺麗な花を着けていました。

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林少山乾窓禅院の植物

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2018年7月10日 (火)

・平野神社境内にある樹齢約400~500年の神木のクスノキの力強さに魅せられます

サクラの季節以外にも折に触れ、平野神社はいろいろの樹木や草花が生えていて、くつろげる神社です。先に遷都と共に奈良から移って来た桜の名所・平野神社 を紹介していますが、平野神社は奈良の平城京宮中に祭られており、御所や都の災いを鎮めるお守りをしていました。794桓武天皇平安遷都に伴いこの地に鎮座してきた神社ですが、神社ごと京都に移ってきたのは、数ある神社の中でもここ平野神社だけです。最近修復された大鳥居の社号額には「平野皇大神」(ひらのすめおおかみ)とありますが、それは旧官幣大社であったことから「平野大社」とあったのを、伊勢皇大神などと同様(平野皇大神.平野皇大御神)に尊称されていたため、由緒ある神号「平野皇大神」に改められました。

平野神社の南側の神門をくぐってすぐ左手に、磁鉄鉱が川で流される際に自然に角が取れ丸みを帯びた日本最大の餅鉄(べいてつ)が陳列されています。重さ200kgあり純度も非常に高く、この餅鉄をなでると気力を授かるということで、参拝者は皆なぜています。餅鉄のすぐそばに神木である、巨大なの大木がそびえています.樹齢400500、周囲6.68m、高さ約25mあり、祈りをこめて楠の周囲を巡ると、やはり運気が授かるとされています。参拝の折にはいつもこのクスノキのたくましい枝の生育振りに見とれています。

 

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 クスノキの力強い枝の生育振りです。

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2018年7月 4日 (水)

・6月のある日キンギョソウの開花後の成熟した実を見ると、なんと髑髏(どくろ)の形をしていました

毎年結婚記念日に家人の好きなキンギョソウを 咲かせています。キンギョソウはゴマノハグサ科キンギョソウ属の多年草で、地中海原産です。開花後に大きな実が着くため株が弱って枯れることが多くて、一般には1年草として扱われています。キンギョソウは開花後に着く実を早くとらないと、株が弱ってしまいます。そこで、花がらを咲き終わり次第、直ぐ取るのが良いことを紹介しています。またその実も紹介しましたが、まだ完全には成熟しておらず、タネの形も明らかではありませんでした。

 甘い香りと豊富な色があることで人気のあるキンギョソウは、名前の通り花がまるで金魚が泳いでいるような可愛い形をしています。色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄色と豊富です。可愛い名前とは別に、ちょっと怖い一面もあります。それは英名がスナップドラゴン(Snapdragon)ですが、これは花の形がドラゴンが口を開けているように見えることからで、「かみつき竜」という意味もあるようで、意外な一面を見せます。

驚くのは花の終わった後の実の姿です。金色が泳いでいるようだった可愛らしい花の後にできるのは、緑色から茶色に変わってくると髑髏(ドクロ)そのものの形をした実ができます。目と口の部分が大きく開いていて、まるで何かを叫んでいように見えますが、実はこれは中のタネをできるだけ周囲にまき散らすために開いているのです。お花の名前とできた果実の形がアンバランスですが、一度はこんな髑髏を見るのも面白いかもしれません。

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キンギョソウの開花後の実の様子

 開花後の成熟した実は髑髏状になり、目と口の穴からタネを飛散していました。

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2018年7月 3日 (火)

・6月のある日ヒマラヤスギの巨木の枝に可愛い松ボックリ(球果きゅうか)が可愛く並んでいました

ヒマラヤスギはマツ科ヒマラヤスギ属の常緑針葉樹で、別名はヒマラヤシーダーです。このヒマラヤスギは学生時代見慣れた木で、バス停から講義棟へ行くまのアクセスに、この木が両側に植わっていた懐かしい木です。

学名はCedrus deodara(「deodara」は神の木という意味)で、原産地はインドのヒマラヤ地方・アフガニスタンです。開花期は1011月です。庭木あるいは公園・街路樹としてよく植えられ、建築・土木・器具材等に使われます。ヒマラヤスギは雌雄同株で、秋になると雄花と雌花を咲かせ、その後球果を、枝の上に直立してつけます。ヒマラヤスギの開花期は1011月で、受粉して球果が完成するのは翌年の1011月で、成熟するのに一年かかります。

ヒマラヤスギとは言いますが、スギではマツの仲間です。従って松ボックリをつけるのですが、今までよく見たことはありませんでした。ところがバラの花を見に行こうと6月の初め、京都府立植物園のバラ園に行きました。バラ園の中央にかなり大きなヒマラヤスギが2本植わていますが、その1本の枝の上に可愛い薄黄緑色の松ぼっくりがちょこんと並んでのっかかっておりました。近くにいたバラを見に来た人達も不思議そうに松ボックリを見上げて、「なんだろう、これは初めて見けれど」と言っていました。

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ヒマラヤスギとその球果

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2018年6月29日 (金)

・6月のある日イチョウの木の下に小さくてまだ黄緑色や黄褐色の銀杏が無数に落ちていました

イチョウ銀杏公孫樹鴨脚樹)の学名はGinkgo biloba)で、イチョウ科イチョウ属に属する、中国原産の裸子植物です。食用、観賞用、材用として日本ではあちこちによく栽培されています。裸子植物とは種子植物のうちで、受精後種子になる胚珠がむきだしになっているものを指します。街路樹など、全国で普通に見かける樹木ですが、分類上は針葉樹に当たります。

世界古来の樹木の一つであり、イチョウ科の植物は中生代から新生代にかけて世界的に繁栄し、世界各地で化石が出土しています。氷河期にほぼ絶滅し、イチョウ唯一が現存する種です。中生代は約25217万年前から約6600万年前で、新生代は6,500万年前から現代までに相当します。現在イチョウは、生きている化石としてレッドリストに指定されています。種子は銀杏(ぎんなん、ぎんきょう)と呼ばれ食用として利用されていますが、たくさん食べると食中毒を起こことを先に紹介しています。

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イチョウの木のギンナン

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2018年6月26日 (火)

・5月になるとオリーブの濃緑色の葉の間から白い花が群がって咲いてきます

先に白い花の咲く、ゼラニウム、シラン、ウツギとカシワバアジサイを紹介しました。同じ頃いつもの散歩道では数軒のお庭で、いつもは表が濃緑色で裏面は銀白色の綺麗な葉を見せていたオリーブの木に、真っ白の小さな花が群生するようになります。

ただその開花期間が45日と極めて短いため、今までは花の咲くのに気がつきませんでした。今回はそろそろ咲く時期だと見当をつけて見ていると、59日にたくさんの蕾をつけていました。その後もいつ咲くかなと思っていても中々咲きません。その後用事があったりして見られませんでしたが、2週間後の523日にはたくさんの花が咲いており、一部の花ではもう子房が肥大しかけていました。23日して見に行くと、もうすべての花も膨らみかけた実も落ちていました。オリーブの花は他家受精をするため、自分の花粉では受精しないため落花・落果したようでした。

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オリーブの花

 オリーブの蕾ができてから、開花するまでを示しました。

 

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2018年6月19日 (火)

・初夏になるとゼラニウム、シラン、ウツギとカシワバアジサイの白い花が緑葉に良く映えます

初夏が近ずくと緑色の葉に白い花が涼し気になることを、ヤマボウシ、タイサンボク、クチナシ、アジサイとナンテン 1994年に、またタイサンボク、ハスとオリーブ について2015年に、また同年に更にヤマボウシ、ユッカとキョウチクトウ について紹介しました。白色はシンプルな色ですが、暑い時期には白い花は涼し気で、見ていると心も落ち着いてきます。シンプルでいながら落ち着く色で、身に着ける衣服と同じで、白い花が映えてきます。野生植物の花は白色か黄色が多いのですが、バラ、ツバキやボタンなど、園芸植物でも白色は無くてはならない色のようです。身の回りの植物を見ていますと以前紹介した花に加え、ゼラニウム、シラン、ウツギとカシワバアジサイなどまだまだありました。

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白い花

 白い花のアップだけを載せています。

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2018年6月16日 (土)

・ジャーマンアイリスとイチハツの開花後には大きな実が着くので早めに取り除きましょう

先にキンギョソウ、ナデシコとパンジーの開花後 、更にスイートピーでも開花後には 、花がらを早めに取り除いた方が、その後も長く咲き続ける事を紹介しました。ジャーマンアイリスとイチハツなどの多年草では、大きな花が数輪咲いた後は株だけが生育したのち休眠し、翌春にまた生育を再開して開花します。これらの多年草でも開花後に着く大きな実を取った方が、株が弱らずに旺盛に生育して、翌年に大きな花をつけるようになります。

ジャーマンアイリスとイチハツについては平野神社で咲いた花を先に紹介しています。ハナショウブや、アヤメ、ガキツバタなど多くの綺麗な花があるアヤメ類のうちで、外花被にひげ状突起のあるジャーマンアイリスと、外花被にと鶏冠状(とさか状)突起のあるイチハツはすぐ区別できます。ジャーマンアイリスはアヤメ科アヤメ属で、学名はIris germanicaです。ヨーロッパから中近東にかけて分布する様々なアヤメ類が交雑されてできた雑種群です。別名はドイツアヤメです。イチハツはジャーマンアイリスよりやや小型で、基本的には薄青色の花です。イチハツはアヤメ科アヤメ属の多年草です。学名はI. tectorum Maxim. で、原産地の中国から室町時代に日本に入り、観賞用に栽培されてきました。アヤメの類の中で一番早く咲き出すため、イチハツ(一初)と呼ばれるようです。

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ジャーマンアイリスとイチハツの実

平野神社で見た花で、上段にジャーマンアイリス、下段にイチハツを示しています。

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